ChatGPT、Claude、Perplexity、Gemini など、AIがWeb上の情報を参照する機会が増えています。
しかし、通常のアクセス解析だけでは、
といったことは分かりにくいのが実情です。
そこで使えるのが、無料のWordPressプラグイン EdgeShaping Lite です。
EdgeShaping Liteは、WordPressサイトに訪問したAIボットを検出し、どのAIボットがどのページを読みに来たのかを可視化する無料プラグインです。
この記事では、EdgeShaping Liteの導入方法、管理画面の見方、AHTG Matrix・AHQG Matrixの使い方、注意点を解説します。
EdgeShaping Liteは、AIボットのアクセスを観測するためのWordPressプラグインです。
このプラグインが答える問いはシンプルです。
どのAIボットが、サイトのどのページを、いつ読んでいるのか?
EdgeShaping Liteを導入すると、GA4で見ることのできないAIボットのアクセスをWordPress上で記録し、管理画面から確認できるようになります。
記録される主な情報は次のとおりです。
人間のアクセス全体を記録する通常のアクセス解析ツールではなく、AIボットの訪問を観測するためのプラグインです。
EdgeShaping Liteでは、主に次のことができます。
既知のAIクローラー辞書を使い、AIボットによるアクセスを検出します。
ChatGPT系、Claude系、Perplexity系、Gemini系など、AI関連のボットがどのページに来ているかを確認できます。
ダッシュボードでは、AIボットの訪問頻度や、AIに読まれているページのランキングを確認できます。
たとえば、
といった状態を把握できます。
AI検索やAI回答の時代では、「人間がどのページを見ているか」だけでなく、「AIがどのページを読みに来ているか」も重要な観測対象になります。
Access Log画面では、AIボットの訪問履歴を一覧で確認できます。
確認できる項目は次のとおりです。
期間フィルターにも対応しており、過去7日間、過去30日間、今月、先月、カスタム期間で絞り込めます。
また、CSVエクスポートにも対応しているため、外部で集計したり、レポート作成に使ったりすることもできます。
最新版のEdgeShaping Liteでは、AHTG Matrix が追加されています。
AHTG Matrixは、AIボットの訪問データと、WordPress側で計測した人間のページビューを比較する機能です。
AHQG Matrixと違い、Google Search Consoleとの連携は不要です。
つまり、プラグインを有効化するだけで、AIと人間の到達状況の違いを見られるようになります。
Google Search Consoleと連携すると、AHQG Matrix も利用できます。
AHQG Matrixでは、AIボットの訪問データと、Google Search Consoleの検索クリックデータを比較します。
AHTG Matrixが「AIボット訪問 × WordPress上の人間PV」で見るのに対し、AHQG Matrixは「AIボット訪問 × Google検索クリック」で見る機能です。
検索流入との関係を見たい場合は、AHQG Matrixを使います。
EdgeShaping Liteは、WordPressの管理画面からインストールできます。
WordPress管理画面にログインし、左メニューから「プラグイン」→「新規プラグインを追加」を開きます。
検索窓で「EdgeShaping Lite」と入力します。

検索結果にEdgeShaping Liteが表示されたら、「今すぐインストール」をクリックします。
インストールが完了したら、「有効化」をクリックします。
有効化すると、AIボットの観測が始まります。
WordPress管理画面の左メニューに「EdgeShaping Lite」が追加されます。
主なメニューは次のとおりです。
Google Search Consoleと未連携の場合、AHQG Matrixは利用できません。まずはDashboard、Access Log、AHTG Matrixから確認すると分かりやすいです。

ダッシュボードでは、AIボットの訪問状況を概要として確認できます。
主に見るべき項目は次の4つです。
選択した期間内に記録されたAIボット訪問数です。
まずは、この数値を見ることで、そもそもAIボットがサイトに来ているかを確認できます。
訪問したAIボットの種類数です。
何種類のAIボットが来ているのかを把握できます。
AIボットに読まれたページ数です。
AIボットが一部のページだけを読んでいるのか、サイト全体を広く読んでいるのかを見る手がかりになります。
AIボットごとの訪問頻度ランキングです。
どのAIボットが多く来ているかを確認できます。
AIボットに多く読まれているページのランキングです。
ここは特に重要です。
通常のアクセス解析では目立たないページでも、AIボットにはよく読まれている場合があります。
そのようなページは、AIが情報理解や回答生成のために参照している可能性があります。

アクセスログでは、AIボットの訪問履歴を一覧で確認できます。
一覧には、日時、ボット名、URL、User-Agentが表示されます。
たとえば、次のような見方ができます。
期間フィルターを使うと、過去7日間、過去30日間、今月、先月、任意の期間で絞り込めます。
また、表示中の期間でCSVをダウンロードできます。
月次レポートや、Google Search Console、GA4などとの突合に使いたい場合は、CSVエクスポートを使うと便利です。

AHTG マトリクスは、AIボットの訪問と、WordPress上で計測した人間のページビューを比較する機能です。
※Google Search Consoleとの連携は不要です。
EdgeShaping Liteを有効化すると、人間のページビューもWordPress側で軽量に記録され、AIボットの訪問データと比較できるようになります。 ページビューはボットフィルターを内蔵しており、GA4の数値と同じような値になるよう考慮されています。
AHTG マトリクスでは、ページが4つの象限に分類されます。
AIには読まれているが、人間にはまだあまり読まれていないページです。
これは、AIへの質問が先に関心を持っている可能性があるページです。
人間のPVにはまだ表れていないものの、AIが情報として参照しに来ているページと考えられます。
今後のコンテンツ改善や、新しい需要の発見に使える領域です。
AIにも人間にも読まれているページです。
AIと人間の両方から到達されているため、サイト内でも重要度が高いページと考えられます。
この領域のページは、内容の正確性、更新性、内部リンク、CTAなどを優先的に見直す価値があります。
人間側の到達もAI側の到達もまだ弱いページです。
公開直後の記事や、これから育てるべきページがここに入る場合があります。
ただし、長期間この領域にあるページは、内容や、検索意図とのズレを見直す余地があります。
人間には読まれているが、AIにはまだあまり読まれていないページです。
従来のSEOやSNS流入では見られているものの、AIボットには発見されていない、または参照されていない可能性があります。
重要なページがこの領域にある場合は、AIに読めるサイトになっているかを確認しましょう、動的にコンテンツを生成しているサイトはAIにとっては読みづらいサイトでもあります。
EdgeShaping Liteには、AHTG MatrixとAHQG Matrixがあります。
この2つは似ていますが、比較する人間側のデータが異なります。
AHTG Matrixは、AIボットの検索訪問とWordPress上の人間PVを比較します。 AIの訪問と、人間の訪問の比較となります。
Google Search Consoleとの連携は不要です。検索流入だけでなく、SNS、広告、直接流入なども含む人間のページビューとの比較になります。
一方、AHQG Matrixは、AIボットの検索訪問とGoogle Search Consoleの検索クリックを比較します。AI SearchとGoogle Searchという2つの検索の比較となります。
こちらはGoogle Search Console連携が必要です。Google検索からのクリックとAIボット訪問のズレを見たい場合に使います。
まずはAHTG Matrixで全体の傾向を見て、検索流入との関係を詳しく見たい場合にAHQG Matrixを使う、という順番がおすすめです。

AHQG Matrixでは、Inferred Pathも確認できます。
Inferred Pathとは、AIボットが訪問しているものの、サイトマップには含まれていないURLです。
たとえば、次のようなケースが考えられます。
Inferred Pathを見ることで、AIがどのようなURLを推測・参照しているのかを把握できます。
不要なURLであれば整理の対象になりますし、重要なURLであればサイトマップや内部リンクの見直し対象になります。 またもう少し踏み込んで、AIがこのサイトならこの記事があるだろうと思い込んでパスを作ってきたのかもしれません。

完全死角ページは、サイトマップには存在しているものの、AIにも人間にも到達されていないページです。
つまり、サイト上にはあるが、誰にも読まれていない可能性が高いページです。
Dark Pagesに重要なページが含まれている場合は、内部リンクや導線を見直す必要があります。
一方で、不要なページが多く含まれている場合は、統合、削除、noindexなどを検討する材料になります。
AI時代のサイト改善では、「読まれているページ」だけでなく、「誰にも到達されていないページ」を把握することも重要です。

Settings画面では、Google Search Console連携を設定できます。
Google Search Consoleと連携すると、AHQG Matrixで検索クリックデータを利用できるようになります。
AHTG MatrixはGSC連携なしで使えますが、Google検索からのクリックとAIボット訪問を比較したい場合は、SettingsからGSC連携を行います。
なお、Google Search Console APIへの接続は、管理者が手動で連携した場合のみ行われます。
EdgeShaping Liteは、AIボットの観測プラグインです。
次のようなことは行いません。
記録されたデータは、WordPressのデータベース内に保持されます。
EdgeShaping Liteは、AI対策を自動で行うツールではありません。
まずは、AIボットがどのページを読みに来ているのかを観測するためのツールです。
EdgeShaping Liteは、AIボットと判定されたリクエストに対して、軽量なデータベース書き込みを行います。
また、AHTG Matrix用に、人間のページビューもWordPress側で記録します。
ただし、一般的なアクセス解析ツールのように詳細なユーザー行動を大量に記録するものではありません。
AHTG用の人間PV計測では、ログインユーザーや既知の一般ボットを除外し、公開済み投稿・固定ページなどのページ単位で集計されます。
EdgeShaping Liteでは、データ保持期間と保存行数の上限が設定されています。
最新版では、ローリング行数上限が20,000行に引き上げられています。
保存上限に達した場合は、古いデータが自動的に削除されます。
AIボットのアクセスが多いサイトでは、定期的にCSVエクスポートを行うと安心です。
EdgeShaping Liteは、WordPressのPHPレイヤーでAIボットのアクセスを観測します。
そのため、CloudflareやCloudFrontなどのCDNでリクエストがキャッシュされ、WordPressまで届かない場合は、プラグイン側で記録できないことがあります。
一方で、WordPress側のフルページキャッシュについては、WP Rocket、W3 Total Cache、WP Super Cache、LiteSpeedなどとの互換性改善が行われています。
CDNレイヤーで完結するアクセスまで完全に観測したい場合は、WordPressプラグインではなく、CDN側での観測設計が必要になります。(CDN版も個別相談可能です)
EdgeShaping Liteは、次のようなWordPressサイトに向いています。
特に、ブログ、オウンドメディア、BtoBサイト、専門性の高い情報を掲載しているサイトでは、AIボットの訪問状況を把握する価値があります。
EdgeShaping Liteを導入したら、まずは次の順番で確認するのがおすすめです。
最初からすべてを細かく分析する必要はありません。
まずは、AIボットが来ているか、どのページを読んでいるか、人間の閲覧傾向とズレているかを見るだけでも十分です。
AI検索やAI回答が広がる中で、Webサイト運営では「人間にどう見られているか」だけでなく、「AIにどう読まれているか」も重要になっています。
ただし、いきなりAI向けに最適化しようとしても、現状が見えていなければ判断できません。
EdgeShaping Liteは、AIボットを増やすためのツールではありません。
AIに引用されることを保証するツールでもありません。
まずは、
AIボットが来ているのか。来ているなら、どのページを読んでいるのか。人間の閲覧傾向とは、どこが違うのか。
それを観測するためのツールです。
AI時代のWordPressサイト運営において、EdgeShaping Liteは最初の一歩として使いやすいプラグインです。
EdgeShaping Liteを使うと、WordPressサイトに訪問するAIボットの動きを可視化できます。
主な機能は次のとおりです。
AI時代のサイト改善では、検索順位やPVだけでなく、AIがどの情報を読みに来ているかを把握することが重要になります。
EdgeShaping Liteは、その観測をWordPress上で始めるための無料プラグインです。